今は3人に1人が、入社3年以内に会社を辞めると言われています。実は私の友達でも、スピード退社した子がいます。
インタビュアーの汀は、倍率500倍の超大手金融に内定をもらって行きました。彼女の就活論がすばらしく、エピソードを分けて綴ってます。
本当は、第4部構成で終わる予定でした。でもインタビュー時に、
汀
今の企業名や詳しい事業を書かないなら、退社してフリーランスになったことも、記事にしてもいいよ!
ヌイ
と、お言葉に甘えてることに。
これから就活が本格化する中、主に「企業選びの軸」の観点から気づくことがあると思うので、参考にしていただけるとうれしいです。
汀の経歴
- 金融ファイナンスの超大手に入社
- 入社3ヵ月で退社してフリーランスへ:事業「健康教育」形態「個人事業主」
この内容を踏まえ、進んでいきます。
軸選びでの失敗、福利厚生を意識しすぎた罠
そもそも最初から自分に合っていない選択だった
では早速はじめるね。入社してすぐの退職だけど、いつから「会社辞めたいな」って思った?それか違和感を感じた瞬間があるのかな?
ヌイ
汀
実は内定式の頃から、それこそ違和感は感じてたんだよね。「この会社で私は大丈夫なのかな?」って、もう思っちゃったの。
まさかの入社前。確かお互い近状報告で電話してたの覚えてて、不安がってたの覚えてるよ。あの時からだったんだ。どこに不安や違和感を感じたの?
ヌイ
汀
入社して思ったけど、私そもそも金融向いてなかった。そして先輩にも上司にも言われた。
なるほど。金融に合ってないって、もう最初からだったんだね。
ヌイ
幸せの定義に依存しすぎた
正直、金融は合わないと思ってた。そして「福利厚生」の軸も、絶対にミスマッチが起きるなって。あんな福利厚生に固執してた理由って何?
ヌイ
汀
私にとって1番の幸せは「家族」なのね。自分が素でいられるのは、家族と一緒に居るとき。だから、幸せな家族を築くのが1番の幸せだと思ったの。
仕事よりも家庭を考えた方がいいから、逆算して福利厚生を選んだんだね。育休や産休を意識したのもそうだったんだ。
ヌイ
汀
そう。そして就活の時は、自分が何がしたいのかがわからなくて。というか、やりたいことがなかったの。
汀
だから彼と結婚して、子どもを産んで、幸せな家庭を築ければそれで幸せだって思ってた。多分私、彼に依存をしてたんだと思う。
ヌイ
- 就活時、やりたいことが何もなかった
- 家族が1番の幸せで、自然と彼氏にも依存していた
- 福利厚生で判断したことが、根本的な間違えだった
最初から苦手意識があったけど、想像以上に合わない世界
競争社会で自己否定の毎日
ヌイ
汀
常に比べられる競争社会が辛かった。経済やお金の勉強をしたいからやりたいことではあるかなとは思っていたけど、ワクワクするほど楽しみではなかったこと。
汀
そして、大手だと頭の回転の良さや知識がより求められる。同期はみんな、私よりずっと優秀なの。学歴とかコミュ力とか全部負けてて、勝てないなって思っちゃった。
汀
そして、実際に先輩とか上司に、「君、金融に向いてないね。何で入ってきたの?」って言われるんだよね。毎日そんなこと言われると、自信なんて持てないよね。
ヌイ
汀
うん、普通に言ってくるよ。 だから自己否定の毎日だった。「今日も怒られるのかな」って悩んでたし、「好かれるように頑張らないと」って毎日思ってた。
小中高でイジメられてきた過去
汀
あと私ね、自分に自信がないの。これは入社してからとかではなく、元から。
嘘でしょ?こんな内定貰ったりできてるのは、自信からきてると思てたよ。
ヌイ
汀
就活で求められてるから、振る舞いを意識してただけだよ。人の目を気にしたり、こんな自信がないのは、小中高とイジメられてきたからだと思ってる。
汀
自己肯定感がそもそもないから、毎日比較されて、毎日泣いてた。
あの時電話してたけど、私の想像以上に悩んでたんだね、、、。
ヌイ
- イジメられてきた過去で自己肯定感が低い状態
- 比較社会×自己否定で「このままではダメだ」と危機感を覚える
第3者から見てももったいない軸選び
ヌイがずっと汀に感じていた違和感
さっきも言ったんだけど、正直に言うと軸を聞いた時点で、3年以内には辞めるなとは思っていた。人が合わない時は、1年以内で辞める可能性もあるなって。
ヌイ
汀
すごいね、予想的中じゃん。どの辺で違和感を感じてたの?
汀の良さって、人の力になることで喜びを感じたり、エネルギーを感じれること。いい奴なんだよね。一方で繊細な面もあるから、誰と一緒にいるかも大切。挑戦志向もある。
ヌイ
それなのに、福利厚生だけで判断するのはもったいないなって。ミスマッチが必ず起こるなとは感じてたよ。やりがいを感じれない時に、途端に虚無感に襲われそうだなって。
ヌイ
汀
だから就活の時に「本当にその就活の仕方でいいの?後悔するよ?」って言ったの。今の理由を添えて。
ヌイ
でも「私はこれでいいの!とにかくホワイト企業に行ければそれだけでいい!」みたいなことを言ってて、止められないなって思ってた。盲目的でちょっと怖かったよ。
ヌイ
汀
そう見えてたんだ。でもぶっちゃけ、言われたこと覚えてないんだよね。それだけ目の前のことに必死だったのかも。
自分をよく知る人の意見は、客観視するためにも取り入れる
汀は企業が欲しい人材だし、就活は上手くいくと確信してた。でも、「自分に合った軸選び」という観点では1番ずれてた。就活で1番成功していた汀が1番合ってなくて、もどかしかったよ私は。
ヌイ
もっと強く言ってもよかったけど、場合によっては「何で応援してくれないの?」って誤解されることもあるなって。しかも、私は休学予定で就活してなかったし、苦労してない私が変に口出ししない方がいいって判断した。
ヌイ
汀
なんか感情的になってごめん。周囲の意見って、判断材料として耳を傾けた方がいいと思う。特に就活みたいな切羽詰まった状況って、自分を見失いがち。これは就活生に言っておきたい。
ヌイ
汀
- 自分をよく知る家族や友人が言った助言には聞く耳を持つ
- 切羽詰まっている時に、客観視できる判断材料になる
入社3ヵ月で退社し、フリーランスへ転身
大学の頃からお世話になっている健康事業の会社へ
では話を切り替えて、今のフリーランスの話を聞きたいな。すっごく生き生きしたよね! 今の会社に入った経緯を知りたいな。
ヌイ
汀
もう、毎日が充実してるよ。健康教育の事業をしてる会社なんだけど、ここで個人事業主として働いてる。
当時話を聞いた時はびっくりだった。「超大手からフリーランス?」って。いつから働きたいなって思ったの?
ヌイ
汀
元々、大学生の頃からお世話になってたんだけど、入社してから、よりここで働きたいなって強く思うようになって。みんな生き生きしているのが、際立って見えた。
汀
理由は、全員が肯定的だから。1人1人が大切にされてて、大切にしたいという、温かい環境なんだよね。みんなが協力し合って、調和が大切にされる環境。そして才能ではなく、普通の人が成功する教育システムがしっかりとある。
汀
そして何よりも、世界一の製品メーカーであり、会社・システム・製品・人のすべてを誇れる。こんな環境は、他にはないと思ってる。
ヌイ
汀
私今までをふり返ると、心と体って本当に繋がってるなって。だから、トレーナーとして人の健康に携わりたいなって。今の会社のビジョンとか事業が本当に素敵で、ここで働ければ幸せだなって確信できた。
おお、直感的にそう思えたんだね!そうそう、汀にはこういった感情を持ってほしかったんだよね。
ヌイ
「競争」から「調和」へ
形態は個人事業主。正社員という安定はなくなったけど、それ以上に得られたことって何だった?
ヌイ
汀
前職で嫌気が刺してた、利益のために嘘をついたり競争することがなくなったかな。「競争」から「調和」に変化した。
汀
人って本来助け合うものだけど、環境によってはむずかしいよね。前職がそうだったから。でも今は、人を助けることで自分の成長にもなったいるし、人を幸せにするために仕事してるよ。
前職で自己否定の毎日だったからこそ、今の環境が際立って素敵に感じてるんだね!うん、幸せそうで何よりだよ。
ヌイ
- 比較社会に身を置いてたことで、「誰と働くか」が大切だと知った
- 競争から調和の環境に出会えた
こんな環境で働ければ幸せになる3つの軸
「辛い環境」と「幸せな環境」を両方体験してきたけど、どんな環境で働ければ幸せだと思う?
ヌイ
汀

汀
「自分がやりがいを感じる」×「社会の困りごとを解決できる」×「働きたい人と働ける」。この3つがピタッとハマれば、幸せだと思う。
たしかにこれはかなり理想だね~。「社会の困りごとを解決できること」を入れてる理由は何?
ヌイ
汀
「社会の困りごと」については、世の中のトレンドやニーズを掴むこと。市場価値が高ければ、経営は少しでも長続きする。何も考えずに、今銀行行くのって正直危険でしょ?
なるほどね。ここだと「働きたい人と働ける」が1番むずかしいね。就活生はどうすべきだと思う?
ヌイ
汀
嫌な人が居ないなんてほぼ不可能だけど、社員の人と腹を割って話す時間を沢山取った方がいいね。OB訪問でも、社員面談でも。私はここが足りてなかった。
- 「やりがい」「社会の困りごとを解決」「働きたい人と働く」が理想の軸
- 社会の困りごとを解決できるのは、市場価値が高い
- 人を判断するために、とにかく人に会いまくる
「時間」と「お金」を投資してでも、学びたいことを学べることが幸せだ

自分の貴重な時間とお金を投資するからこそ
このインタビューのまとめに入ろうと思うんだけど、就活生に1番伝えたいことって何?
ヌイ
汀
自分の大切な「時間」と「お金」を投資してでも学びたいことが、本当の学びたいことだし、出会えたら幸せ。ここを大切にしてほしい。
ヌイ
汀
仕事をするって、自分の人生でかなり時間を投資してるんだよね。いくら残業が少ないって言われてたとしても、勉強することもある。飲み会の付き合いなどを入れれば、お金だって使う。
汀
入社して思ったけど、いくら残業が少ないって言われてても、その後のやることが多い。私は金融だったから、資格の勉強も沢山あったし、飲み会の頻度も多かった。興味ないし、時間取れないし、もう死んでた。
だから、自分が心の底からワクワクすることをしてほしい。実際私の場合、前職よりも長い時間働いてるんだけど、まったく苦じゃないし幸せ。
ヌイ
直感を大切にし、何を追求したいのかを考える
汀
お給料や福利厚生が魅力的なのはわかるし、その軸を基準に会社選びをする人も多い。でも最終的な幸せは、そこじゃないと思う。
汀
私は内定式の頃から「選択間違えたな」って思ってた。案の定、入社しても変わらなかった。自分の気持ちじゃなくて、福利厚生の面で見すぎたからこそだと思う。
自分の違和感は無視しない方がいいし、直感を大切にすることって大切だね。就活では散々ロジックを求められるけど、最終的には直感って侮れないよね。
ヌイ
汀
そうそう。自分のワクワクとかやりたいことって、案外直感なんだよね。「自分がやりたいこと」に目を向けてほしいな。
うん、少しでも多くの就活生に伝わるといいね!ここまでこんなに赤裸々に話してくれて、ありがとう!
ヌイ
- 残業が少ないと言われていても、案外やることは沢山
- 自分の貴重な時間とお金を投資してでも学びたい環境を選ぶ
- 直感的に「ワクワク」を感じた方向が自分が求めていること
インタビューを終えて
長かった就活対談が、これにて終了です。
最初のインタビューは1時間半を余裕を超えて、チェックや電話の時間を入れると倍です。汀には、頭があがりません。
インタビューを快く受け入れてくれた汀に、改めて感謝です。この場を借りて、本当にありがとう。
1人でも多くの就活生が、何かのヒントになれたり、モチベーションに繋がったり、そんなシリーズになってくれたら私は幸せですね。
賛否両論はあると思いますが、汀の挑戦に応援していただけると、私もうれしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。就活、応援しております。
追記:就活で悩んでいるあなたへの処方箋
就活では、誰でもどこかで壁にぶつかります。そんな時には「客観的にアドバイスしてくれる人」がいると心強いです。
ここでは3つの就活サービスを厳選します。キャリア面談と内定者のノウハウを、ぜひ吸収してみてください。すべて無料です。
①Unistyle

- 内定者のESや面接内容が見れる
- コラム記事が超具体的
まず、一人で黙々とやりたい人や、地方学生で面談がむずかしい人におすすめです。というか、就活生は必須ですね。別記事で書いてます。
私が就活していた時に、かなりお世話になったサービス。特にESはこの記事を参考に、修正を繰り返しました。おかげで書類審査は、1度しか落ちませんでした。
②ビズリーチ・キャンパス

- OGOB訪問特化サービス
- 国立・GMARCH以上の学生のみ利用可能
このサービスの特徴は、なんといっても利用できる学生が限られているという事。そう、難関大学の特権なんです。
私は残念ながら対象者ではなかったのですが、利用した早稲田生にインタビュー。先輩だからこそ聞ける、前職だからこそぶっちゃけられるなど、おもしろいサービスでした。
③キャリアチケット

- 就活相談実績60000人、内定率80.4%
- ヒヤリングの下、自分にあった優良企業を紹介してくれる
- 面接後に人事目線のフィードバックをくれる
キャリア面談の中でも、特に評判が高いキャリアチケット。利用者にインタビューしたところ、面談の満足度が高かったです。
面接後もどかしいのは、フィードバックがない環境ですよね。キャリアチケット経由だともらえて安心です。遠回りを防ぎましょう!